セッション数やユーザー数の誤差の理由を知りたい

実際にGoogle AnalyticsやAdobe Analyticsを使うと、微妙にツール間で数値の差が生じたり、広告からの報告数値との差が生じたりします。

初心者やあまり理解の無い方は、このツール間の数値の差について延々と誤差原因について調べていたりしますが、正直あまり意味がないので止めましょう。PVが1違う理由に数十時間を費やす意味はありません。

前提として、アナリティクスツールは大雑把な傾向を掴むのが、基本的な使い方になります。

そのうえで、指標の使い方やツールの特性について把握していれば良いのです。逆に指標の特徴をきちんと理解していないならば問題がありますので、それらはきちんと押さえるようにしてください。

PV(ページビュー)、SS(セッション数)、UU(ユニークユーザー数)の違いを解説 | ウェブ解析ナレッジ

PVやSS、UUと言ったサイト計測の基本指標について解説します。アクセス数の数え方の基礎をきちんと身につけて、WEB施策の結果を計測してみましょう。

SS(セッション)の意味を正確に捉えよう

以前、セッション数は「訪問した数」としてご紹介しました。

訪問とは「サイトに訪問してから離脱するまで」を指すことですが、ではその「訪問」はどのように判断しているのでしょうか?

Analyticsツールの原理

そもそも現在広く普及しているGoogle AnalyticsやAdobe Analyticsはページ上に含まれるごく小さな画像を読み込んでおり、読み込み時に「画像を表示させたいから情報ちょうだい」というリクエストを送っています。

このリクエストの数でPVをカウントしており、ブラウザに一時保存されるユーザーを識別する情報「Cookie」でユーザーを判別しています。

訪問の定義

では訪問はどう判別するかというと、実はツールの設定によって若干異なります。以下はGoogle Analyticsをベースに述べます。

定義1:経過時間

基本的に「最終リクエストからの経過時間」で判断されます。

デフォルトの設定では30分の経過が条件となりますが、設定次第で最大4時間まで延長することができます。

例えば30分以上の動画が埋め込まれている場合、その動画を見ているだけで訪問が途切れるカウントをしてしまうと実態にそぐわないので、「訪問」の実態に沿うように設定を変えたりします。

定義2:日付を跨いだ時

日付を跨いだ時に、セッションはリセットされます。

例えば23時55分にサイトを訪れて、翌0時5分に離脱した場合、訪問数は2になります。

定義3:参照元が変わった時

サイトへ流入する経路が変わるタイミングで、セッションはリセットされます。

サイトを離脱して、別のサイトを見た後、戻ってきた場合は「違う訪問」と捉えますよね?

この感覚に近づけるために考えられたのが、「サイトへ流入する経路が変わる時」ということになります。

このサイトへ流入する経路のことをリファラーと言い、リファラーが変わったことで「あらためて訪問し直ししている」と考えているのです。

例えばウェブ広告を踏んでサイトへ流入していたとします。ちょっと期待と違うなと思ってサイトを離脱、Google検索でさっきのサイトへ戻ってきた時、リファラーは変わっており、別セッションとしてカウントされます。

これは同じGoogle検索でも、検索したキーワードが異なれば別セッションとなりますし、ウェブ広告を踏んで流入したとしてもサイトAとサイトBでは別セッションとなります。

同じセッション扱いされるのは、流入元のURLが同じ場合となります。

ページA→計測サイト→ページB→ページA→計測サイトの場合、計測サイトの流入元はページAで変化が無いため、同一セッション扱いとなります。

UU(ユニークユーザー数)の意味を正確に捉えよう

ユニークユーザーの扱いについても見てみましょう。

ユーザー数の定義

上記にも記載していますが、Google Analyticsなどの場合、基本的にCookieで判別を行っています。

このCookieはブラウザに依存します。

したがって、ブラウザが異なれば別のユーザーとして考えられるということです。

例えばGoogle Chromeでサイトに訪問した後、Edgeでサイトを訪問すると別ユーザーとしてカウントされます。

同様に同じGoogle Chromeを使っていたとしても、PCとスマホなど異なる端末の場合(PC2台やスマホ2台も同様)、別ユーザーとしてカウントされます。

また、同じ端末・同じブラウザを使っていても、ブラウザの設定によってはCookieを拒否したり、削除したりすれば、サイトを再訪問した時に別ユーザーとしてカウントされることになります。

iPhoneは新規ユーザーが多い

Safariというブラウザがありますが、safariにはITPというトラッキング防止機能があり、Cookieを拒否したり自動削除したりする機能があります。

つまり、Safariを標準装備としているMac PCやiPhoneなどは、Cookieによるトラッキングは上手くできず、別ユーザーとしてカウントされることになります。

このことは計測上、新規ユーザーが多くなりがちなどの形で表れてきます。

異なるCookieを同一ユーザーとして計測する方法

ユーザー数は誤差が多くなりがちということが理解できたと思いますが、正確性を高める方法についてご紹介します。

それはずばり、ログインによる会員IDで判別する方法です。

Google Analyticsでは「User ID機能」と呼ばれるもので、ユーザーID情報と複数のCookieを紐づけることができます。

つまり、異なるブラウザやアプリとの連携においては「ログインしていること」が前提になることは押さえておく必要があります。

それは直帰かバウンスか

直帰についても正確な設定を把握しておく必要があります。

それは「バウンス」です。

直帰=バウンス(bounce)と訳されて、場合によっては混同される両者ですが、Adobe Analyticsなどのツールでは明確に違うものと定義されています。

バウンスと直帰の違い
  • バウンス:訪問後、ページのリロードやクリック、スクロールなどを一切発生させないで直帰したもの
  • 直帰:訪問後、別ページに遷移することなく離脱したもの

要はバウンスは、直帰の更に厳密なものとして考えられているわけです。

ページ内のボタンのクリックやページスクロールに計測アクションが設定されている場合、バウンスはそれらの動作も認めません。

この違いはAdobe Analyticsを使っている人ならば押さえている場合が多いですが、Google Analyticsでは直帰=バウンスで違いがないため、明確に区別することなく用語を使っています。

Google Analyticsの場合、ページアクションを計測するかしないかを設定で変更できるので、認識と違う設定になっていないかを確認する必要があります。

例えば、直帰が5%と低くて安心していたら、実は「スクロールのページアクションがあれば直帰ではない」という設定になっていたら、記事を読んですぐに離脱した人も記事を読むときにスクロールをしていたら直帰扱いにならない…などです。

GAあるあるなので、注意する必要があります。

まとめ

誤差の原因を突き詰める必要はありませんが、計測の正確な定義は把握しておく必要があります。

ここでは非常に登場回数の多い、セッション、ユニークユーザー、直帰率について細かい定義を紹介しました。

ツール毎に違う場合もありますので、どのような計測原理なのか、どのような定義なのかをきちんと把握して利用するようにしてください。